こんばんは、よっちです。

犬小屋DIYの記事の時に少し紹介した我が家の愛犬『テツ』が23日の朝、16年の生涯を閉じました。
今日はそんなテツを天国に送ってやりたいという気持ちで懐かしみ思いを馳せたいと思います。


テツはこのブログのプロフィール画像にも使っている愛犬です。本当にかわいい犬でした。

元気な頃のテツ
元気な頃のテツ



ラブラドールレトリバーで16歳ともなると、本当に長生きした犬だったなと思います。


我が家とラブラドールのお付き合いは実はテツが2匹目です。1匹目はテツの息子で名前はロメオ。

ロメオは妻と結婚した時に、妻が一緒に連れてきた犬です。


ロメオはラブラドールの雄で真っ白な犬でした。購入した犬屋さん(犬の訓練所。ラブラドールを主に繁殖させ、訓練を条件に販売している)で次期種雄として温存されていた立派で可愛い奴を譲ってもらったのがロメオでした。
幼少期はすっごく悪ガキで家の中のあらゆるものをかじられ、テレビのリモコンや携帯、壊されたものは数知れずです。でも散歩につれていけば必ずよその人から「きれいな犬ね」と声をかけられるくらいの立派な犬でした。子供に恵まれるのが遅かったこともありよっち夫婦はロメオを我が子同然にかわいがっていました。

ある時、こんな事もありました。長男をベビーカーで散歩中のことです。近所の凶暴な犬の鎖がほどけ、散歩中のよっち達のほうに狂ったように吠えながら押しかけてきたのです。とっさのことでよっち達は何も出来ませんでした。長男はベビーカーで一番前にいます。危ない!って思った瞬間です。

ドン!

なんと、ロメオが前を塞ぎ、体を呈して長男を守ってくれたのです!

走り寄ってきた犬はロメオより小さかったのですが、ロメオは脇腹で受け、転がされてしまいました。

それでも立ち上がったロメオがその犬を追っ払ってくれたのです!本当にロメオに感謝しました。

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元気な頃のロメオ



そんなロメオが7歳で病気でこの世を去りました。ロメオを最も可愛がっていた妻はそのショックから立ち直れずにいました。そんな時に貰ってきたのがテツなのです。

ロメオの父親のテツは訓練所では種雄の役目をとうに終え、もらってくれる里親を探している状態でした。

「テツはまだいるのかな?」

ロメオが亡くなってすぐに、ホームページを覗くとロメオの面影を感じ取れる父親のテツがまだ健在であることを知りました。ホームページの写真を見るとまさに晩年のロメオそっくりでした。「タダでいいので貰ってください」となっていました。

さっそく次の休日にロメオ会いたさに訓練所に出かけることになりました。



訓練所に赴いた日、テツは訓練所の檻の中にいました。テツを檻から出してもらい触れ合わせてもらいました。
やはりロメオに良く似ていました。
その日は、見ただけで帰りましたが、帰ってから悩みました。テツは10歳。タダとはいえ貰ってきてもすぐに寿命が来てしまうかも知れない。でもロメオの父親だし大事にしてやりたい。訓練所からしても功労者のテツ、檻の中で最後まで暮らすのではなく、人生(犬生)の最後は人の優しさに触れ大事にしてもらいたいと願っていました。

そんなこんなで高齢を承知でもらってきたのがテツでした。


ロメオは妻の連れ子のようなもので、完全に妻に従う犬でした。犬は家族の中で序列を決めるといいますがよっちは完全にロメオの下でした。最期まで下でした。例えば夜に仕事から帰宅するとロメオは常に妻の横に横たわり妻を守るように寝ていました。「ただいま~」と部屋に入るよっちに対し「ガル~~~、ガル~~」とうなり声をあげ威嚇されたものです。ガウ!っと噛みつかれたこともあります。かわいい犬でしたが、どうしても妻よりの犬でした。


テツは違いました。テツはよっちの犬になりました。妻がロメオの面影に会いたくて貰ってきたテツでしたが、より可愛がったのはよっちの方かもしれません。テツは高齢だけに歯槽膿漏も進み、息がめちゃくちゃ臭い、可愛いけど、ロメオと比べちゃうとって事もありました。

妻は子供と一緒に寝て、よっちはテツをベッドに入れ一緒に寝ました。
寒かった以前の家で湯たんぽ替わりにしていました。

テツは若いころ警察犬の訓練も受けていました。訓練士と一緒に大会にも出たことがあるようです。そんな犬ですので人当たりもとてもよく、とても賢い犬でした。

よく犬とやる遊びでボールを投げると拾ってくるってのがありますよね。ロメオの時も良くやりましたが、ロメオも含め普通の犬は投げてやると喜んで拾いにいくけど、そのままどっかに行ってしまったり、戻ってくるけど返してくれなかったり。

でもテツは違うのです。拾って戻ってくると返してくれるのです。主人の足元に置いてくれるのです。もう一回投げて!って言ってるようです。こんな犬は中々いないのではないでしょうか。

散歩に行っても引っ張らず、本当にお利巧な犬でした。

昨年の秋くらいからです。歩くのが苦痛になってきたようで、あんなに好きだった散歩を嫌がるようになってきました。おそらく足に痛みが出るようになったのだと思います。

そして散歩をやめたからでしょうか。寒くなって来た頃には体力がずいぶん落ちてきたことを実感するようになりました。年末くらいには体を起こすことが精一杯な感じになっていました。毎朝、毎晩湯たんぽを用意してあげました。

この頃にはエサもあまり食べなくなったなと思うようになりました。缶詰めタイプに変えて一次的は少し食べるようになりましたが、それでも1日1食くらいになってきて、目に見えて衰弱してきました。

年を明けてからはまさに介護生活となっていました。

寝たきりのテツを寝床から抱き上げ、ペット用シーツを朝晩取り替えていました。水を飲むときは桶を口元に当ててやり気のすむまで飲ませてあげる日が数日続きました。様子を見に行くと健気にこちらを向こうとしてくれました。時々弱々しく鳴いていることもあり、どこかが痛いのか、苦しいのか分かってやれないのがもどかしく思いました。苦しんでいるのなら、いっそのこと安楽死もと考えた事もありました。


そんな矢先でした。


最後の2日ほどはエサはもちろん、水もほとんど飲まなくなりました。

もう覚悟するしかありませんでした。



今回テツの亡骸は、ロメオが亡くなった時と同じようにお寺でお経をあげてもらい、個別に火葬してもらいました。そして今日お骨になって帰ってきました。


我が家で愛した愛犬達。安らかに眠ってください。そして良い思い出ありがとう。


今日はこのへんで。