地震は大丈夫か?
シロアリは怖くないか?

鉄骨と木造を比較する時によく検討されるテーマですよね。
こんにちは、よっちです。今日は耐震性に関してみていきたいと思います。

マイホームの設計を考えた時、鉄骨にするのか、木造にするのか決めていくモノサシの一つに、間違いなく『地震に対する強さ』があると思います。

特によっちの住む愛知県は東海地震が向こう30年間に起きる確率87%と言われたりしていますのでマイホーム自体を持っていいのかどうかと考えてしまいます。

そして建てる以上絶対に倒れない家を建てたいと思うのが人情です。そこで公正なモノサシになるのが耐震等級です。


耐震等級は以下のように定められています。

耐震等級1:建築基準法レベルの建物強さ
・100年に1度程度発生する地震力に対して倒壊、崩壊等しない程度。

耐震等級2:
・100年に1度程度発生する地震力の1.25倍の力に対して倒壊、崩壊等しない程度。

耐震等級3:
・100年に1度程度発生する地震力の1.50倍の力に対して倒壊、崩壊等しない程度。


100年に一度程度というのが曖昧です。揺れエネルギーの大きさに対して示してほしいものです。ところで東海地震は100年~150年周期で発生する大地震と考えられています。そうなると東海地震の揺れでは倒壊しない程度というのが耐震等級1という解釈できるわけです。

では、東海大地震はどれくらいの強さと予報されているのでしょうか。
気象庁のホームページに東海地震に関する記事があります。

  リンク貼っておきます→「東海地震の発生で予測される震度や津波の高さ」

気象庁によると、東海地震の強さはマグニチュード8程度、静岡県、山梨県の一部では震度7となるところがあり、愛知県は一部を含む広い地域では震度6強か6弱とあります。
「マグニチュード」とはその地震そのものの大きさ(規模)をあらわすモノサシです。「震度」とはその場所での揺れの強さを示します。マグニチュードが大きくても、震源から遠ければ揺れは小さいので「震度」は小さくなるわけです。東海地震はマグニチュード8程度、一番揺れる場所で震度7と予想されており、その揺れに対して耐震等級1で倒壊・崩壊しない程度と説明されるわけですから、耐震等級3もあれば無傷とはいかないまでも、被災後に住み続けることはできるのかなと期待できそうです。

一方、同じ震度として表されていても揺れの周期によって被害が大きく変わるようです。阪神淡路大震災も東日本大震災も最大震度7との事ですが、揺れ方は大きく違っていたようです。方や高速道路の高架が倒れるほどの被害を受けているのに、一方で古い木造の家でも何とか倒れずに済んだということです。木造の住宅が倒れやすい周期の揺れというものがあるらしく、キラーパルスと呼ばれているようです。1〜2秒に1回の周期の揺れだそうで、同じ震度でもキラーパルスであるかないかで被害が大きく変わってしまうということは、結局のところ実際の被害は、その地震が起きてみないと分からないといった感じでしょうか。


よっちのi-smartの住宅性能評価書です。
住宅性能評価書
耐震等級3を取得しました(*´∇`*)
評価結果




「耐震等級3相当」として耐震性をPRしているハウスメーカーはたくさんあります。しかし「等級3相当」と「等級3取得」は違います。「相当」のほうは間取りによって等級3も建てられるポテンシャルはありますよぐらいなニュアンスでしょうか。実際に耐震等級3を取得するにはかなりシビアな条件、審査があるようで間取りに大きな制限が加えられるということです。壁を多く設置する必要があり、そのため大きな部屋が作りにくく、大きな居間を作りたい、または大きな窓を設置したいがために等級3がとれないというケースが往々にして発生するようです。

取得するには「住宅性能評価書」という書類を作成してもらう必要があり、そこにおいて耐震等級が証明されます。しかしそれにはお金がかかるので、「しないだけ」というケースもあると思います。しかし耐震等級3を取得していれば地震保険が50%割引になるというメリットが発生します。ちなみに等級2で30%引き、等級1で10%引きです。長期優良住宅という認定をもらうためにも「住宅性能評価書」は必要で、長期優良住宅の認定を受ければ固定資産税でも優遇されます。戸建ての場合の1/2税額の減税措置期間が通常3年間のところ2年延長されます。つまりお金がかかっても「住宅性能評価書」を作っても保険や税金が安くなるので、取れるなら取っておいたほうが得だという判断で、よっちは取得することにしたのです。

ちなみに固定資産税は鉄骨のほうが木造より高いです。

よっちの場合、旧よっち邸と新よっち邸i-smartの固定資産税を2重に払う年が一回だけありました。そしてなんと、築20年の鉄骨38坪の家が木造新築42坪の家より固定資産税が高かったのです。(ほんの少しですが。。)
もちろん、長期優良住宅の割引前の額での比較です。方や古い鉄骨の家、方やソーラーパネル14k乗っけた耐震等級3、長期優良住宅で、家も4坪大きいのに・・・です。

様々な厳しい条件を乗り越えて取得できる「耐震等級3」という称号だからこそ、間取りの制約はあるにしても取れたということであれば、より大きな安心感の中で暮らせるわけです。




さてここで、ようやく本題です。耐震性能は鉄骨が有利なのか、木造はほんとに不利なのか。鉄骨が有利に決まってんじゃん!ってのは一般的な考えだと思いますが、実はそうでもないようなのです。


一般財団法人 日本耐震診断協会さんのHPで簡単に解説されています。

  リンクを貼っておきます。興味のある方はどうぞ。→「建物の構造と耐震性の関係は?」


要約すると、

・現行の建築基準法により、どの構造であっても震度6〜7程度の地震に耐えられるように基準が定められているので、構造により大きな耐震性の差はない。
・木造は軽くてしなやかなので揺れが小さくてすむ。
・鉄骨はその粘りで揺れエネルギーを吸収するが、その重量から揺れを大きく感じる。
・鉄骨は地震の後の火事になった時に弱い。鉄骨は摂氏540℃で急激に強度を失うことから揺れには強いが家事には弱い。

なんだそうです。ちなみに木造だって火事に弱そうじゃないか、と思うところもあるのですが、実は木は表面が炭化すると芯まで燃えにくくなるため思ったより強いという話もあります。


鉄骨だからと言って地震の時に強いとは言い切れなさそうですよね。
耐震等級3をとって入れば、鉄骨でも木造でもどっちでも大丈夫そうだ、と思うわけです。でもそれは「地震については」というテーマでは、という意味です。




鉄骨は確かに丈夫そうだけど、デメリットも多いというのがよっちの考えです。

今日のまとめになりますが、

鉄骨は
・揺れには強いが、重いので揺れる。
・火事(熱)に弱い。
・固定資産税が高い。(耐久性が高いがゆえに)

木造は
・軽いので揺れにくい。
・耐震性能を高めれば十分強い
・固定資産税が安い

とどちらにしても、地割れが起き、基礎が割れるようなすごい地震に遭遇したら、いくら耐震等級3の家であっても継続して住めるとは思えないわけです。

そのための地震保険です。地震保険にどのみち入るのですから、「ひたすら頑丈な家」に住むより、居住性能を高めた木造の家に住みたいというのがよっちのモノサシです。



次回は、木造だったらシロアリが心配じゃないか、という不安に対するよっちのモノサシを語りたいと思います。

今日はこのへんで。